日本の旅文化を創る会、第52回通総会開催 


通常総会の様子

 朝日旅行と協定を結ぶ旅館・ホテルで作る日本の旅文化を創る会(佐藤和志会長、佐藤好億名誉会長、364会員)は13日、東京都新宿区の京王プラザホテルで第52回通常総会を開き、テーマ旅行の商品造成、販売や温泉検定への協力、日本の旅文化を創造、継承する取り組みなど2019年度の事業を決めた。

 総会の冒頭、佐藤会長は「外国人の旅行者が増え続ける中、訪れる場所は中央から地方に移行している。今こそ会の出番が期待されている」とあいさつ。今後の会の在り方については「今までは旅行会社からの送客により会の価値があったが今は違う。これからは国内外関係なく『ザ・ジャパン』を発信しなければ生き残ることができない時代だ。会、朝日旅行と共にこれまでの考えを変えて動き、お客さまも巻き込んでいきたい」意気込んだ。

 総会では、日本温泉協会と協力して12月8日に実施する「第1回温泉検定」への協力を行うほか、各部会が活動報告、19年度事業計画を発表した。日本秘湯を守る会は、スタンプ10個で無料招待する「スタンプ帳事業」を昨年4月から年間で除外日なく招待客の受け入れを実施。今後は、るるぶトラベルとの連携をさらに活用するための検討や深刻なスタッフ不足への対応のための宿の実情調査、国内外からの労働力確保を進める。日本の宿を守る会、日本文化遺産を守る会、日本源泉湯宿を守る会は、情報交換や人材育成を行う研修会などを実施する。

 役員人事では、佐藤会長、佐藤名誉会長が再任された。

 最後に佐藤名誉会長は「今後も旅文化が廃ることがなく日本の拠り所となり、創造すると共に承継していきたい」と語った。今後については、温泉文化を伝えるものとして、温泉の泉質、効能の情報をまとめたウェブサイトの構築や、地熱で採掘する際にモニタリングの実施など温泉を守る取り組みを進める方向性を述べた。

 総会後、JTB総合研究所の藤田佳弘コンサルティング第二部長が「2019年の観光動向について」をテーマに講演。藤田氏は「19年は祝日の日並びが良く消費増税の影響もない」と説明。今後、宿の持続には顧客の年代が高い宿は、現在の顧客が旅行を卒業した後の次の世代の獲得を検討する必要があり、デジタル社会に対応するためには体験の享受が重要で、購入してもらうためには「体験で満足で感じてもらう」「モノもコトで売る」「モノのサービス化」が大切だと説いた。


通常総会の様子


佐藤名誉会長

 
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